2022/09ものがたり日記
あらすじの範囲を超えそうなネタバレは薄字(反転推奨)。まだ自分で楽しむ予定があればスルーしてね。
スプラ3にうつつをぬかしてる間に11月になってしまった、、、三日坊主ならぬ三月坊主にしてはいけない。何でもいいから書き残さんとな。
『リコリス・リコイル』(アニメ/2022)
Amazon.co.jp: リコリス・リコイルを観る | Prime Video
- 秘密公安組織の暗殺者として働く少女たちが、訳ありメンバーの集まるカフェで表と裏のお仕事をするお話。
- 組織の使命を果たすことが生き甲斐の真面目リコリス・たきなが、今を楽しむこと第一に生きる天才リコリス・千束と過ごすうちに絆されていく過程がストーリーの軸。
- 千束が今を楽しむスタンスになった理由は明確で、すぐ近くに命の期限があることを知っていたから。一方でたきなの上昇志向に強烈な動機があったかと言えば(たぶん)そうでもないので、千束みたいな真逆の生き方に初めて出会ったら惹かれていくのは自然だし絶対こっちの方が幸せだよなあ。よかったね。
- 上昇志向と享楽志向、未来のために頑張るか今を楽しむか、の対立軸は人生のあらゆる場面でついてまわる。どちらかに振り切れるよりは両者のバランスを取っていくのが実践的だ、みたいなことは自分も常々思っている。でも簡単じゃないよなあ。
- 『チェンソーマン』のデンジをこの視点で考える記事を昔書いたりもした(なんか文体のテンションが高い)。
- 監督曰く、この系統の金字塔として『GUNSLINGER GIRL』を意識しつつも現代でもウケるよう調整したらしい。
- 行き過ぎた管理社会のディストピアや少年少女兵の倫理にはあまり焦点を当てず、バディの関係性や戦闘シーンに力点があるように見える。前者の要素もしっかり作り込まれた話の方が自分は好みだけど、アニメで見る分にはリコリコくらい割り切った方が気楽に見られていいかもしれない。
- 「リコリコが好きなあなたに」的にGoogle先生にサジェストされた『マージナル・オペレーション』(コミカライズ)を試し読み。こっちは少年少女兵を使役する大人の視点で進みつつ、『ワールドトリガー』じみたゲーム的UIでの戦闘もあって面白そう。ボーナス入ったら買っちゃおうかな。
- オリジナルアニメはやっぱり世間の盛り上がりが皆揃ってリアルタイムなのがいいよね、序盤多少ぬるくても頑張ってチェックしよってなる。来期も『水星の魔女』とかは追っていきたいな。
ハードボイルド極まったリコリコ。人を選ぶけど読んでほしい。
GUNSLINGER GIRL(1) (電撃コミックス) | 相田 裕 |本 | 通販 | Amazon
小説原作。買うなら多分コミカライズになりそう。
マージナル・オペレーション(1) (アフタヌーンKC) | キムラ ダイスケ, 芝村 裕吏 |本 | 通販 | Amazon
ワールドトリガー 1 (ジャンプコミックス) | 葦原 大介 |本 | 通販 | Amazon
『灼熱カバディ』(漫画/2016)
灼熱カバディ 1 (裏少年サンデーコミックス) | 武蔵野 創 |本 | 通販 | Amazon
- かつてサッカーのトップ選手だった主人公が、高校のカバディ部に入部して本気でハマるお話。
- 世間に知られていない競技の魅力を伝えることはマイナースポーツものの至上命題。そう考えると「ネタにされがちなカバディをガチでやる」なんてこれ以上なくおいしい題材だし、実際とても解像度高く競技カバディを描いているので自分も現実世界のカバディの動画漁るくらいには興味持ったよね。
- 「マイナースポーツもの」だけでなく「スポーツもの」として見てもめちゃくちゃ面白い。マイナースポーツだからこそ、スポーツに普遍的な姿勢やものの見方や魅力が強調される一面もある。
- 作中でもメジャースポーツと関連付けた説明を入れたりとカバディ素人の読者への配慮が感じられるが、それ以上に作者の熱いスポーツ観・持論めいたものが強く伝わってくるのがとっても良い。「ハマる瞬間」「勝ちへのこだわり」あたりは共感する部分も多かったり。
- 比喩の視覚的表現、ポエミーなナレーション、たまにやりすぎるけどカッコいい演出も多い。STRUGGLEのバリエーション多くて好き。
- 敵サイドのライバル「世界組」、間違いなく『黒子のバスケ』の「キセキの世代」を意識してるよね、笑
黒子のバスケ 1 (ジャンプコミックス) | 藤巻 忠俊 |本 | 通販 | Amazon
読切Pick Up『静と弁慶』
- 「なぎなた」でペアを組む男女の、中学生最後の大会でのお話。
- 武道場の空気の再現がすごくうまい。淡々と掛け声が響くあの感じ、昔剣道やってた時の記憶が呼び起された。
- ちょっと前まで面白い読切に触れる機会ってそう多くなかった気がするが、ジャンプ+は無料なのに読ませる読切を平気で十連弾とかやるのがえげつない。才能が集中してそう。
ルックバック (ジャンプコミックス) | 藤本 タツキ |本 | 通販 | Amazon
読切Pick Up『絵に描いた餅を描いた餅』
- 将来有望な吹部女子と一人教室で絵を描く女子の放課後の交流から始まるお話。
- 毎年ジャンプ本誌に掲載される金未来杯のトップバッター。
- 個人的に金未来杯は連載を見据えたプロトタイプ第1話のイメージが強い(『仄見える少年』とか)けど、それを差し引いても今回の面子の中ではダントツで良かった。
- 最近の気付き。『静と弁慶』もそうだけど、モノローグを読ませる作品が大好き。
- この後同じ作者の読切『へのへのもへじと棒人間とパンツ』がジャンプ+に掲載(10月)。やっぱり畳みかけの疾走感がいいっすね。
- ちょっとズレ気味でパワフルな青春模様にとよ田みのるっぽさを感じた。
作画のホラー的な演出が上手かった印象。古館先生ルートで一発当ててほしい。
仄見える少年 1 (ジャンプコミックス) | 松浦 健人, 後藤 冬吾 |本 | 通販 | Amazon
デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション (1) (ビッグコミックススペシャル) | 浅野 いにお |本 | 通販 | Amazon
へのへのもへじと棒人間とパンツ - 林快彦 | 少年ジャンプ+
金剛寺さんは面倒臭い (1) (ゲッサン少年サンデーコミックス) | とよ田 みのる |本 | 通販 | Amazon
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いざ書き始めるといっぱい書きたくなるんだけどな、、、他にも8月~9月にかけて『輪るピングドラム』を見終わったんだけど、絶妙に感想書きづらかったので今回は見送り。やくしまるえつこのOPが良すぎてヘビロテしてますとだけ言っておく。
ではまた来月!